静岡県浜松市のコンサルタントの専門家が揃う

NPO東海マネジメント研究会■■■■■■■■■

浜松地域を中心とした、経営・経済・財務・芸術・文化の研究者、実務家、が揃っています。

個人から企業の問題までを研究対象としています。

 

 009年1月~6月(第51回~56回)

 第56回 2009年 6月28日(日) 9:30~12:00

 発表者 : 浅沼 宏和

  マルクス価値論における使用価値と交換価値  浅沼 宏和

  リーマンショック以後、マルクス主義についての書籍が書店で多数見受けられるようになった。そこでマルクス理論の主要概念である使用価値と交換価値について改めて検討した。また現代社会はマルクスの時代とは異なり大工場中心の生産の時代からマーケティング重視の消費社会に移行している。そこでボードリヤールの理論によってマルクス理論の問題点について再検討した。

 

 第55回 2009年 5月17日(日) 9:30~12:00

 発表者 : 藤田 良美 

  ルネサンス美術と藤田良美の共通点について  藤田 良美 

  ルネサンス美術は、ローマで華やいだとはいえイタリアだけではなくヨーロッパ全てが影響をうけ、各国からも多くの巨匠が生まれた。その中の一人であるラファエロととりあげ、ルネサンス時代を語りながら、藤田の作品との関連性について論じた。

ーアートとデザインの制作ー
アーティスト ひと、もの、それらすべては、社会(世界、人間が生存する社会全体のこと)での連鎖でできている。
したがって、アーティストの表現は主観的なものではなく、客観的なものであり、社会が影響し表現したものである。

藤田の制作の意図

○20年に渡る絵の制作活動において、テーマは継続して「人」である。

○現在の作品には、「ギリシャ哲学」の始祖であるタレースの表現を引用している。
○デザインとアートは共通性があるということの立証のために、デザインの定義や理論を研究している。デザインの定義の研究において、美術史は重要であり「ルネサンス」は大きな意味をもっていると思われる。

ルネサンス美術とは

○ギリシャ・ローマ時代の再生と言われている。

○この当時、現在においては、デザインとして区別されている作品をアートとして扱っていた。

○遠近法が確立され完成された時代といわれており、ルネサンス後の美術史は、常にルネサンスに戻りつつ先に進む。

 

 第54回 2009年 4月19日(日) 9:30~12:00

 発表者 : 渡部 いづみ

  山東省煙台市における経済発展と外資の役割 渡部 いづみ

 煙台市を含む山東省北部地域には、以前より農業や農水産物加工の産業集積があり、地域経済を牽引してきた。今後は、地域ごとに資源や産業基盤に基づく戦略的外資導入が求められており、当地域でも日本の大企業が農業法人を設立、農業経営の新たなモデルを提案している。将来における中国のいわゆる三農問題、日本の農業改革を考えるひとつの参考になり得る政策の方向性を検証する。

 

 第53回 2009年 3月28日(日) 9:30~12:00

 発表者 : 浅沼 宏和

  主要なファイナンス理論とLTCMの投資戦略の概要    浅沼 宏和

 実物経済の数倍規模に達しているファイナンス経済を支えるファイナンス理論を主張な経済学者の業績を中心に考察した。また1990年代における最大の経済事件であった有力ファンドであるLTCM社の破綻の背景を概観し、ファイナンス理論を全面的に信奉することの危うさについて確認した。 

 

 第53回 2009年 3月15日(日) 9:30~12:00

 出席者 :

  景気日本人と花見 -浜松城公園のケース・スタディを中心として

 

 第52回 2009年 2月15日(日) 9:30~12:00

 発表者 : 藤田 友孝

  金融工学の基礎知識 伊藤 友孝 

 

 第51回 2009年 1月18日(日) 9:30~12:00

 発表者 : 藤田 泰正、浅沼 宏和、 村木 則予

  付加価値経営のススメ  藤田 泰正

   付加価値の創造は、社会における企業の存在意義として重要である。まず、付加価値の定義、経済的付加価値の歴史と測定方法を確認する。その上で、付加価値経営の実行により、経営効率の改善および具体的な経営戦略の構築が可能となる要因を明らかにする。

付加価値は「製品やサービスに付け加えられた優位的な機能、価値」あるいは「「企業による事業の結果としてうみだされた製品・サービスなどの価値の中で、それぞれの会社がその活動自体から生み出し、付け加えた価値」などと定義される。つまり、あるモノが有している価値と、それを生み出す元となったモノの価値との差のことである。一般的に、何らかのモノを使って新しいモノを生み出すと、元々のモノより高価値なモノとなる。このように、モノが高価値となることを「価値が付加される」として、付加された価値は「付加価値」とされる。

経済における価値とは財の価格である。生産された商品の価格が原材料等の価格より高くなるのは、生産によって価値が生み出され、付加されたからである。マルクス経済学の労働価値説では、価値の源泉は投下された労働である。価値を生む特殊な使用価値は労働力だが、労働力商品の価値は再生産に必要な労働量によって規定される。労賃は労働力の再生産費によって規定される。ところが、労働力は自己の再生産に必要な労働量(必要労働)以上に労働できるから、対価なしの労働(不払労働)部分は資本家の取り分となる。これを剰余価値という。他方、近代経済学では、労働力も土地や建物や機械などの生産手段も、共に生産に必要な生産要素であり、区別されない。生産された付加価値は、各々の限界生産力に従って賃金、利潤などに配分されるのである。

 付加価値の測定は、企業などの生産者が生産活動によって作り出した生産額から、その企業などの生産者が購入した原材料や燃料などの中間投入物を差し引いた額とされることが多い。その内容は、賃金、利潤、利子、地代、家賃などに分かれる。したがって、各生産段階で付加された付加価値の合計は、最終生産財の価格に等しい。

 付加価値経営は「使う原材料は同じでも、製品の機能・性能は格段に優れている」ことを目標とする。したがって、高付加価値化が実現すれば競争優位の源泉となり、顧客のロイヤリティ(A社の製品でなくてはならない)の獲得と市場におけるパフォーマンスを拡大できる。また、価格弾力性(非弾力性)を得ることになる。しかし、その構築にはすぐれた創造性や技術力が基礎的な能力となる。実務における付加価値の重要性を3点述べる。①企業は付加価値を社会に生み出すことにより社会貢献を果たし、その付加価値は社会に分配される。したがって、給与は付加価値の分配の1部である、という意識を形成できる。これは、単純に利益(粗利)のみを追求するよりも高い意識を社員に形成できる。

②高付加価値化を実現するためには、製品が市場において他社の追従を許さないレベルに達しなくてはいけない。したがって、技術開発力を向上させる駆動力となる。

③付加価値率を上昇させるには利益の増加と固定費および変動費の削減が必要である。  つまり、経営資源が正しく投入されているのか、を検討することになる。特に、固定費における人件費、賃借料や経費、変動費における調達価格が重要である。また、固定費の範囲で変動費を削減するために内部稼働率への関心が高まる。

このように、付加価値経営を実行することにより、経営効率の改善および具体的な経営戦略の構築が可能となるのである。 

 

  コーチングにおけるエニアグラムの活用  村木 則予

古代ギリシアで生まれたエニアグラムは、人間が生まれながらに持っている性格を9つに分けたもので、それぞれの特徴を把握することにより自己の精神的な成長や人間関係の潤滑化に役立つなど幅広い利用が可能とされている。筆者はキャリアカウンセラーの立場からクライアントの性格タイプに応じた対応の仕方を学ぶという観点からエニアグラムに触れることになったが、自己を成長させるという意味でも幅広い用途に使える。

自己の性格タイプを知るにはまずいくつかの質問に答えることから始める。この質問はエニアグラムを研究するさまざまな組織からいろいろなパターンで提示されている。質問に答え、点数付けをすることにより、大体のエニアグラムのタイプを見定めることができる。これが人の優越を決めるわけではないので、厳密に決定づける必要はない。あくまでも自己と社会とのインターフェースはどんな風になっているのかを客観的に見ることが重要と思われる。

筆者はタイプ57が強く出た。解説をひもとくとタイプ5は「調べる人/鋭く、知的なタイプ。油断なく、洞察力や好奇心に富む」、タイプ7は「熱中する人/忙しく、生産的なタイプ。多彩で、楽観的で、自然体」とある。およそ物事は良い面と悪い面を併せ持つため、これらにはネガティブな側面が存在する。特にクライアントに対するとき、タイプ5は頭で考えるクセがあるため感情の受け止めが苦手とされる。カウンセリングの場はクライアントの感情の底まで下りて共感することが望ましいため、相手の感情の深みを感じ取れるよう努める必要がある。タイプ7は楽観的でくよくよしないタイプのため、悩みを抱えて訪れるクライアントの話を延々と聞くことができない。よほどの忍耐を覚悟して臨む必要がある。

性格は変えられない。だがその特徴に気づけば、物事に対する不足をスキルで補うことができる。エニアグラムはひとりカウンセリングの場だけでなく、人間関係が存在するすべての場に適用可能である。

参考文献:「エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ」(角川書店)